2025.10.25
SNSの投稿を見ていたら、先生はドビュッシーを勧めるけれど、本当はアニメの曲が弾きたいと書いている生徒さんがいました。
こういう投稿を見ていると、SnowManの持ち込み楽譜で、生徒さんのピアノに合わせてラップまでやった私はもっと褒められてもいいんじゃないかという気がしてきます(笑)。付き添いで来たお母さんが爆笑していたのもいい思い出。
好きな曲の持ち込み、うちはOKです。だいたい生徒さんが熱心に練習してくるのは、自分が弾きたい曲か合唱の伴奏かのどちらかですからね。
昔は断っていましたが、明らかに無謀な曲も、今はOKしています。かつてピアノ経験ゼロでギターしか弾いたことがないのにショパンの幻想即興曲が弾きたいと問い合わせてきた人がいました。
「幻想即興曲しか弾きたくありません。弾けないんだったらやりません。できますか、どうなんですか?」
と迫ってきます。衝撃を受けつつ1年かけて幻想即興曲だけをレッスンしたら、何と弾けるようになってしまいました。それ以来、明らかに無理目な曲もOKするようにしています。
「好き」のパワーは、本当に侮れないです。
それに「弾きたい曲がある」って、ピアノを習う動機としては一番正しい気がするんですよね。
ですから、私はそのパワーを押さえ込む必要はないと考えています。あえて遮るなら、相応の根拠と代替案を示さなければいけないとも思います。
幻想即興曲の人は、弾けるようになって満足して辞めていかれました。それ1曲だけが彼のレパートリーですが、ご本人の努力の成果は宝物になったんじゃないかなと思います。人生いろいろ、ショパンもいろいろです。
一見無理そうな事も、やってみたら案外できてしまった。世の中絶対ということはない。自分の経験が全てではないのだなと思った経験でしたね。
いろいろな人がいてビックリしますが、面白い人が集まってくる教室でよかったです。