2025.03.15
ご訪問ありがとうございます。
今週は川口成彦さんのフォルテピアノのリサイタルに行ってまいりました。使われていた楽器はショパン存命時の1843年に作られたプレイエル社製の物だそうです。
オールショパンのプログラムでした。ショパンもこのような響きを聴きながら作曲したのでしょう。
川口さんの演奏はとにかく素晴らしかったです。曲の深い理解に基づいた上での表現の幅の広いこと。短い時間ながらいろいろな人生を垣間見て、いろいろな場所を旅してきたような濃密なひと時でした。途中からショパンが川口さんに乗り移ってきているような気がしました。川口さんもショパンも今ここにいる、そして二人の天才の魂が混じりあって当時のピアノの音を通して時空を超えて語りかけてくるような不思議な感覚に陥りました。
フォルテピアノによる演奏には現代のピアノでは出せない、独特の魅力があると思います。もちろん素晴らしい演奏のおかげでもあるのですが…。
川口さん、感動をありがとうございました。
生徒さんにも、曲を深く理解し、心の奥からにじみ出てくるような音楽を奏でていってほしいと願っています。