2022.12.12
JAしまね
こども倶楽部通信
* 2022 12 December
さんに掲載して頂きました🙇♀
特集
音を楽しんで表現する!
リトミックは子どもの自己表現力を育てます
リトミックってご存じですか? 最近ではリトミックを取り入れた音楽教室も増えてきました。 音楽が小さい時から身近にあったらいいな、なんて思っていたけど、 いざ子どもが生まれるとどんな風に生活の中に音楽を取り入れたらいいか分からないですよね。 音楽を通して楽しく体を動かすことで子どもの感性を育てるリトミック。
「リトミック」とは?
リトミックはスイスの音楽家エミール・ジャック=ダルクローズが創案した音楽教育です。 元々は音楽家になるための表現力を身につけるために創られたカリキュラムでした。 例えば、 ピアニストが楽譜を見てただ弾くことは誰でもできるけれど、 自分の思いを音に託して、 音楽を通して人を感動させることは誰にでもできません。リトミックは音楽を人の心に届ける表現のための土台としての教育法でした。 その教育が幼児期から取り入れられるようになったのですが、 ダルクローズが「音楽を基礎とするものではあるが、 単に音楽学習の準備であるにとどまらず、むしろそれ以上に一般教養の一体系である」 と言っているように、リトミックは音楽教育のためだけではなく、 楽しく音楽にふれ合いながら、聴覚、触覚、運動神経、 バランス、 視覚に刺激を与えることで、子どもたちの成長の基礎を育てていくものになりました。
音を表現することで即時反応力が高まります
ピアノが鳴ったら動く、シーンとなったら動きを止める、リズムが代わったら体の動きを代えてみる、 音が高くなったらジャンプしてみる、低くなったらしゃがんでみる、というように、音楽を聴いて表現するように体を動かします。 リトミックでは、 自然、動物、植物、生活など、身近な事柄をテーマにして表現します。
今の季節なら大掃除をテーマにして、2分音符に合わせて掃除機をかけるマネをしてみたり、 高い音が聞こえたら高いところをお掃除、低い音が聞こえたら床をお掃除してみたり。
音楽を注意深く聴いて即座に反応し、全身で表現することで、「即時反応力」を養っていきます。耳で聴いて、理解して、体で表現する
という流れを即時的にできるようになると集中力や反応力が高まります。 もちろん赤ちゃんの時はお母さんと一緒になってやりますよ。私の教室ではイクエルドレミコースもあります。 リトミックに脳を育てるためのフラッシュカードなども取り入れています。 音楽記号や音符カードを見ることで、脳を活性化させて、脳の情報処理能力を高めます。 言葉にすると難しそうですが、 音楽を通してお遊戯のように楽しみながらできます。
子どもの自信にもつながるリトミック
柔らかい赤いスカーフを手の中に入れてパッと開くと、ふわっとスカーフが飛び出してきます。 童謡「おはながわらった」 の歌に合わせ
て、スカーフが飛び出すと、 これだけのことでも子どもは不思議がって、自分でもやってみようとします。 春は「ちょうちょう」の歌を歌って蝶々になってみよう! と言うと、 子どもは蝶々になれるんですよね。
子どもの表現力や感受性は素晴らしいです。 そして、赤ちゃんの時にお母さんとやってきたことが、幼児になって自分でできるようになると、曲に合わせて一定の早さで行進してみたり、 ピアノの音がレガート(切れ目なくなめらかに演奏すること)の時はボールをなめらかに転がしてみたり、 スタッカート (音を繋げないで切るように演奏すること)の時はボールをリズム良く叩いてみたりしながら、 拍子がとれるようにステップアップしていきます。 音楽を通して表現をしていくことで、感じる心が育って自己表現にもつながり、 自分でできることが多くなると自信になります。
体に刻まれたリズム感は一生もの!
お母さんたちからは、音感、リズム感が良くなったとか、集中力がついた、また、言葉が増えたなど感想を頂いています。
我が子は小さい時に東京でリトミックを習っていましたが、 音楽を習ったのはその時だけで、それからは根っからの野球少年でした。 その子が大きくなってカラオケに行った時に、ラップをとても上手に歌ったんですよ! 人前でラップを歌うってかなりハードルが高い! でもとても上手で・・・。 このリズム感は幼少期のリトミックのおかげだと感じて、 本格的にリトミックを勉強して教室に取り入れました。 ちなみにヒゲダンの音楽もすごくリズムが難しい! あのリズムを正確に歌いたいなら、ぜひリトミックをしてほしいです! (笑)