2023.07.27
毎日、猛暑が続いていますね。
余程の用事がない限り外出しないようにしていますが、そのお陰もあって家でゆっくり新聞等を読む事が出来ています。
今回もお気に入りのエッセイを見つけたので、抜粋でご紹介したいと思います。
東急の沿線紙、サルース7月号に掲載されていました佐治晴夫さんのエッセイ「宇宙のカケラ」です。
(前略)
88を漢字で書けば、八十八、これを縦に重ねれば、「米」になり、八の形が末広がりでめでたいということから88歳を長寿として称えるのが米寿です。また、釈迦の時代の原始仏教では88個の煩悩があるとされていますが、それを滅するために88ヶ所の霊場を遍路するのが、「四国88ヶ所巡り」、さらに、立春を起点として88日目に摘んだお茶を、新しい季節の到来への祝福として味わうのが「八十八夜の新茶」です。
ところで、ピアノの鍵盤の数も88です。これは、私達の耳が、高い、低いという音程の違いを識別できる最低音の領域、すなわち25Hz前後から最高音4100Hz前後の領域までの音域を、1オクターブを12個に等分割した現代の平均率の半音階でまとめると、88個の半音の音列になるということに由来します。しかも、指1本分の幅を1つの鍵盤の幅にすれば、88鍵盤全体の広がりは人が両手を広げた大きさになりますから、1人で人間が耳で音程の違いを識別できる、すべての音域を出すことができるという楽器になるわけです。
また星座の数も88ですね。数千年前のメソポタミア時代からコロンブス、マゼランたちの大航海時代にかけての星座の数は200を超えていました。それを1928年、今の88星座にまとめました。
さて、8を横に寝かすと「∞」つまり無限大の記号にもなります。
(後略)
以上、何かと意味のある88についてのエッセイでした。
88と言う数字は、偶然なのか必然なのか、とても気になるところです。
古来日本だけで無く、世界でも取り上げらたこの数字に、∞を重ね合わせて見た時に、ロマン溢れる世界を感じました。
余談ですが、ピアノの鍵盤は、92鍵や97鍵のピアノもあるようですが、実際にその鍵が演奏されることは殆ど無く、他の弦を弾いた時にその弦と共鳴して豊かな響きを与える役割があるようです。