2022.09.08
ユジャ・ワンはもはや世界的知名度を得ている若い女性ピアニストですが、コンクールを抜かすと、おそらく日本ではまだ2回ほどしか演奏をしていないので、この国での知名度は低いのかもしれません。もし彼女が来日公演をしてくれたとしても、日本のクラシックファンにどう受け入れられるのかは、、、、謎。でももしテレビやSNSで取り上げられれば、若い層を中心に一大ブームが来るのでは??と思います。なぜなら彼女のファッションや演奏が、それはそれはセンセーショナルなのです。時折女性版ランランとも言われたりする彼女の演奏スタイルですが、あんなに斬新で心躍るラフマニノフやプロコフィエフを聴いたことがありません。来年のカーネギーでは、ラフマニノフのコンツェルトを1日で1番から4番まで演奏するそうで。。。そんなスタミナ、ほとんど化け物級❗️です。
ユジャワンの特徴は、圧倒的な力強さとダンサーの様な独特のリズム感。ロマンティックなラフマニノフも、難解なプロコフィエフやショスタコも、バネの塊みたく鍛え上げられた手とダンサーの母親譲りの運動神経で、クラシックピアノの枠を超絶した超一流のパフォーマンスです。派手派手なミニドレスは賛否両論かも知れませんが、クラシックのアーティストであんなかっこが似合う人、今までいたでしょうか???小さい頃はヌードルフィンガーと言われた細くて小柄な彼女が、あんなに筋肉質な手や身体になるまで一体どれだけの努力をしたのでしょう。従来の芸術家とは一線を画す彼女の演奏は、一見の価値ありだと思います。私の好みですが、彼女の場合はショパンやシューマンなどのロマン派よりも是非、プロコフィエフのトッカータを聴いてみて下さい。(これだけの実力者ですがショパンコンクールのエントリー経験は無し)