2022.08.17
クラシックのコンサートや厳粛なコンクールの演奏中は物音を立てるなんてタブー中のタブー。盛り上がる、というのはオーディエンス個人々の心の中の静かな情熱以外にあり得なかったのですが、最近ではまるでアイドルのコンサート並の黄色い歓声が聞こえてくるかの様な世界が繰り広げられているのです。それがYoutubeのチャット欄。かつては生中継など絶対に見られなかったショパンコンクールも、Youtubeで予選から全ステージLive配信されるようになりました。
2015年ショパンコンクールのファイナリストでありオーディエンス賞も受賞しているシモン・ネーリングという地元ワルシャワの若いピアニスト。王子様みたいな甘いルックスとロマンチックな演奏で聴衆の心を鷲づかみ。オーディエンス賞を受賞しました。そして昨年の大会にも出場した彼は、演奏終わりにステージ裏で控えていた案内係のこれまたモデルみたいに綺麗な女性をギュッとハグして出てくというモテ男ぶり?をYouTube カメラに抜かれ、チャット欄で世界各国の女性ファンが嫉妬で荒れまくりました(笑)
私はその案内係の女性の本当にうっとりとした表情と、次の男性コンテスタントを案内した時の厳しい真顔の表情の落差がおかしくて忘れられません😂
チャットの熱狂と言えば、日本人ピアニスト角野さん(YouTube名カティーンさん)の演奏時もすごかったですね。視聴者数が急激に増え日本語と¥のスパチャだらけで、世界中からの英語コメントは荒れに荒れていました(ショパコンのチャット欄は英語投稿がルールなのです)。
日本人としては痛い光景ですが、凄い時代になったものだなーと私は少し感動してしまいました。
音楽に言葉はいらないとは言いますが、こんな言葉の熱狂がピアノ演奏の最中に繰り広げられるなんて、不謹慎かも知れませんがちょっとというより、かなり面白いな、と思ってしまうのでした。。。