2022.07.22
発達障がい児のための
こころと耳をひらくピアノ導入テキストあぷりーれ
についてのセミナーを
本日ヤマハ仙台店で受講してきました。
山形のアジェンダやまがたさんの
障害児・者を対象にした音楽教育について
お話を聞かせていただき、
これは日本全国にあって良い場所なのでは
ないかと感じました。
ピアノを上手にするための教室ではなく、
音楽を道具として、障がいのある方の
社会的スキルを身に着ける場所です。
障がいがあるからピアノは難しい、
ではなく、むしろ積極的に音楽を取り入れ
子どもたちの発達の手伝いをするなんて
今まで知らなかった活動でした。
●障がいが軽度でも重度でも、
共通の課題として「きくことが苦手」。
それを音楽を通して克服していくための
教材「あぷりーれ」。
スモールステップのテキスト。
絵が多く使われてあり、
余白も多い。→情報が多すぎると視覚優位のお子さんは混乱してしまうため。
●「障がい」「障がい児」とは?
→感覚の違い。同じ感覚情報を受け取っても
脳の捉え方の違いですごく敏感になる、逆に鈍感になってしまう。
例:エアコンで26度に設定して半袖短パンはだしの子もいるし、長袖の子もいる。
●「療育の目標」と「音楽の目標」2つを設定する。
レッスンの様子を動画で見せていただき、
私の個人のピアノ教室では
人手も足りないですし
リトミックで歩き回るスペースも狭いので
全て取り入れて障がい児レッスンをするのは
難しいのかなと感じました。
でも子どもには個性があり
得意不得意を誰にでもありますから、
障がいがあるないに関わらず
当教室でも役立てられると思った内容も
下記の通りありました。
◆レッスンのスケジュールを提示する。
何事も予定通りに進めるのが好きなお子さんへ。取り組む課題を紙に書き出し流れがわかるようにする。やることを書いてマグネットシートに貼り生徒さんとどの順番で取り組むかを決めて当日のレッスンを行う。
◆わからない子には楽譜から抜き出して
コピーしてカードにしたりする。
楽譜を全部見ると気が散る、集中して
取り組めない子もいる。
◆臨界期の見極め
学ぶタイミングが早すぎても遅すぎてもダメ。
今出している課題は生徒さんに合ったレベルのものなのか、見極めるべき。
◆気が散るものをレッスン室に置かない。
置く場合、布をかける。
◆なぜできないの!?
と生徒のせいにするのではなく、
うまくいかないことには理由がある。
どうやったらできるようになるかを考えること。
子どもの成長について知識を高める。
◆先生のブルースの伴奏に合わせて、少ない音で即興演奏。音楽で発散することを通じ、情緒の安定をはかることもできる。
◆レッスンに集中できない生徒さん
他の話をしたりするとき→まずはあるがままに受け入れる。子どもは受け入れてもらったと感じた時、初めて指導が通じる。
障がいがあってもなくても、
その子どもの特徴をつかんで教えることが大切ですね。
音楽やピアノの楽しさを感じることも、
そこから人間的に成長することも、
アプローチの仕方は違っても
皆同じだなと改めて思いました。