2022.01.19
当教室に、レッスンに来られている
大人の生徒さんが、
この曲を
最後まで弾いてみたかったとおっしゃって
持ってこられたのが「乙女の祈り」
乙女の祈りは、
ピアノを習う多くの人が、
弾けるようになりたいと憧れる曲とも
言われてきましたが、
最近、教室の生徒さんは
あまり弾きたいと言われることかなかったので、とても久しぶりです。
以前放映された「らららクラシック」
によると、
19世紀中頃に欧米でその楽譜が爆発的な
売り上げで、世界初の
ミリオンヒット作品ともいわれ、
日本でも長く愛され続け、
誰もが
どこかで聴いたことがある身近なクラシック作品となっています。
しかし現在、ヨーロッパでは忘れ去られた
作品となり、作曲したバダジェフスカに
ついても知る人はほとんどいない
のだそうです。
番組ではなぜ忘れ去られてしまったか、
さらに追っていましたが...
「乙女の祈り」を作曲したのは、ポーランド人の女性音楽家、テクラ・バダジェフスカ。
【彼女の写真や肖像画は、第二次世界大戦の戦火に焼かれ残っていません。分かっていることは、22歳の若さで「乙女の祈り」を発表した こと。そしてこの曲が、聖母マリアの物語を描いた宗教的な音楽であるということでした。
「乙女の祈り」が発表された19世紀中頃は、 貴族に代わり台頭した市民たちが、こぞってピアノを手にしていた時代。ショパンやリストなどの美しいピアノ曲に憧れが集まり、ピアノのレッスンが大流行していました。当時の若い女性にとって、ピアノを習うことは、良い結婚をするために必要な条件でもあり、「乙女の祈り」はそんな女性たちや親たちにとって、難しすぎないけれど聴き映えがするという、求められた要素が詰まった作品でした。有名な音楽雑誌の付録として楽譜が売り出された「乙女の祈り」は、瞬く間に売り上げ100万部を超える大ヒットとなりました。
「乙女の祈り」が日本にやってきたのは大正時代の前後と言われています。そして、戦後の高度成長期にピアノが爆発的に普及すると、その清らかなメロディーが生む上品な雰囲気から、この曲は豊かな生活の象徴となり、一躍、女の子たちの憧れの作品ともなったのです】
この「乙女の祈り」
変ホ長調で転調もなく、使われる和声も3つほどしかないのですが、オクターブで奏でるメロディラインは、固くならずに美しく弾きたいところですし、アルペジオ、トリル、手の交差などいくつかポイントが
あります。
次回からのレッスン、楽しみです❣️