2022.03.21
3歳からはじめてのピアノ個人レッスン・稲野辺純子です。
5台目のピアノが当教室にやって来ました!
先日、80代の女性の方から
お電話をいただきました。
音楽が大好きで、若い時からずっと
コーラスをしていらっしゃったそうで、
全国大会にも出場する程
熱心に練習してきたそうです。
しかし2年前にコロナの影響で
合唱の活動ができなくなってしまったため、
ピアノを使うことが
なくなってしまったそうです。
子育て中は、お二人のお子様と
一緒にピアノで連弾することも
あったとのこと。
50年近くその方の人生に
寄り添って来たピアノですが、
手放すことを決められました。
ずっと可愛がってきたピアノなので
大切に使ってくれる人がいないかしらと
思っていた時に
当教室の春の生徒募集のチラシを
目にされ
思わず電話してしまったとのことでした。
ピアノを学ばれる方で
ピアノを必要とされる方がいらっしゃたら
プレゼントしたいということでした。
お話を伺うと、我が家から車で10分位。
これも何かのご縁と思い
すぐにその方のおたくの
ピアノに会いにいきました。
ピアノを弾いてみたところ
調整が必要な感じが致しました。
私が少し弾き込み
調律師に調整をして貰えば
バランスが取れてくる
可能性を感じたので
とりあえず当教室で
譲り受けることにいたしました。
当教室にとっては、
5台目のピアノになります。
今いる4台のピアノたちも
とても個性的ですが
このピアノもかなり個性的です。
今では数少ない
FUKUYAMA & SON'S
生徒が弾けるようになるには
少し時間がかかりそうですが
大切にリハビリをしてあげたいと
思います。
生の木を乾燥させることでできるわく
人の手によって巻かれた
鋼のピアノ線
16トン以上の聴力を支える
鋳物でできたフレーム
フェルトのハンマー
木製の鍵盤
このようにピアノは
さまざまな原材料と
ピアノ職人の熱い思いが
結実してできたもの
そこに弾き手の
人生が加わって
はじめて楽器となります。
楽器は、わたしたち弾き手の
思いをこの世界に
あらわしてくれる
大切な友達
と言えるのではないでしょうか。