2024.08.06
第6回発表会が終わりました。
全体のことに関しては、Facebook、Instagramに載っています。
今回最も気をつけたことは、練習から本番に至るまでのメンタルケアに気をつけたレッスンです。
初めての子はもちろんのこと、その他全員です。発表会に向けて人前で弾くために計画的に練習するということは、簡単なことではありません。保護者の方のご協力も必要ですが、やみくもに厳しくすれば子供が練習したり、上達するという単純なものではありません。長い期間をかけて、どうしていけばいいのか、どんな練習方法がいいのか、どんな言葉がけが合っているのか、毎週本人の様子を確認しながらすすめました。
また、本番が近づくと不安がる生徒が増えました。小さな子、初めての子は、知らない場所で1人で人前で弾かなければいけない、予測がつきにくい恐怖感。写真を見せたり、安心する言葉がけをしたり、本番も先生が隣につく事を約束しました。
それでも難しい生徒は、本人が1人なら頑張れると言ったので、リハーサル時に小さな発表会を開きました。
不安感は、気のせいではありません。
否定するのではなく、そうだよね、と受け入れた上で、安心材料を与えたり、代替案など、考えました。
何回も経験している生徒、難しい曲を弾く生徒は本番の緊張で上手く弾けるかという不安感でした。緊張への対策は、練習方法の提案、テンポ設定、呼吸、演奏中の休憩(楽なフレーズで力を抜く)あとは気持ちの持ち方などです。
本番では、それらをみんな驚くほどコントロールして、うまくできたと思います。
これに伴い、保護者の不安もあります。これは私も親なのでわかります。親と子はほぼイコールなんです。安心できるよう、話し合いや連絡をしました。
個人的な事ですが、5年ぶりに講師演奏でソロを弾きました。少し不本意な演奏でしたが、私こそ大のあがり症。だから、生徒の気持ちがわかるんです。
今回、自分が本番までの練習で大切にしたことは(少し専門的な事も含みますが)練習は裏切らないと信じ、練習の質をよくし、150%にしておくこと。(暗譜をしてからも)
私の場合師匠にレッスンを受けていますが、受け身にではなく、自分なりに理解し、自分のものにすること。自分の演奏を動画などで聴き、それを流し聴きするだけでなく、客観的な目で耳で、楽譜に問題点と良い点を書き出す」などです。
それでも、本番が終わらないとその練習が吉と出るか凶と出るか誰もわかりません。
生徒には「緊張の中そこまで弾けるだけですごい」と話すのに、私は自分の演奏に当初40点を付けました。前半に一音隣の音を触ってしまったことがきっかけで、動揺し、そこまで保っていたメロディと内声のバランスが崩れ、皮一枚くらい薄っぺらくなり、それを次のページまで引きずり、打鍵のスピードやバランスが崩れました。後半は挽回しなくてはと張り切り、意図しない少し乱雑な音になってしまいました。
しかし、自分のボロボロの演奏でも、聴いてくれた方からの良い感想や、ビデオを観て自分なりに緊張の中闘っている様子が感じとられ、だんだんと良いところが少し見え、妙に少しだけ愛着が湧いてきました。
そして、生徒の演奏をビデオで観て、本番の緊張感やお客さんの前、スポットライトを浴びないと出せない音もあると改めて思い出しました。1番あがっていたのは先生かもしれないな笑、とこれからますます精進しなくてはと思いました。