2023.07.06
8月6日の発表会まであと1ヶ月となりました。
早くも完成に近づいた生徒は動画撮影やお辞儀の練習が始まっています。
普段からのスケジュール帳を使った練習管理に加えて、発表会がんばりシートと称して、曲について調べたり、目標を書いたり、毎週の練習状況を本人、保護者に書いてもらったり、私からコメントを書いたりしています。
普段教室に入室する事が少ない保護者の方とも連携をはかれるようにしました。
生徒が1人で人前で弾くというのは、とても大変な事です。大袈裟でもなんでもなく、自分との闘いになります。
練習の時から1人でもがくのではなくて、講師と保護者で応援団となり、それぞれのできる事をサポートしていく事が本人の心の支えとなっていくと思っています。
特に年齢の小さいうちは、それがとても重要だと思っています。
人前で弾くという事は、「緊張」との闘いという事が、最大の課題でしょう。
まれに緊張しない生徒や、緊張しても何事もない生徒がいますが、私はとても羨ましく思います。
私こそ、大のあがり症で、ピアニストとしてありとあらゆる緊張対策をして本番に臨むので、
生徒にも、自分の経験を元にイメージトレーニングをしてもらいます。
本番はミスしない事が重要ではありません。
しかし、止まるほどのボロボロの演奏だったら、練習過程を褒めて励ましたところで、本人は納得しないでしょう。
できるだけそうならないよう、演奏の傷が最小限になるよう、対策などを提案します。
練習方法や、テンポ感や弾き方、呼吸、こうなった時はこうする、とかです。
例えば間違えてもそのままいくとか、仮に止まった時に、弾き直すところを明確にしておくとか、連弾は間違えても決して引き返さないとか、
速い曲の人は、力を抜くポイントを決めておくとか、などです。
ということを年齢や個性に合わせて提案しています。
かくいう私も先日以前ヴァイオリンを弾いていたオーケストラで、ピアノなどを弾く演奏会がありました。
身体症状は、手汗は滝のように出て、手も足も震えます。演奏前後は胃痛や吐き気で、朝からほとんど食べ物が口にできないといった具合です。
大ホールなので、聴いているお客さんの規模が500人から千人規模。ミスしたり、ずれたりしたら、オーケストラの音楽をぶち壊しにしかねない。指揮者の先生の顔にも泥を塗るようになる、生徒や保護者、知り合いも沢山聴きにきている、指揮者の意図した弾き方やバランスで練習通りうまく弾きたい…など色々な考えや欲が頭の中でぐるぐるします。
そう、ピアノ講師も人間なのです笑。
そして、生徒保護者にも沢山来ていただきましたが、呼吸の浅い、動揺したギリギリの綱渡りのような酷い演奏でも、身体を張って演奏を聴かせること、人前で演奏をすることを続けていく事は、とても大切だと思っています。
今回の発表会では、今回もソロは遠慮しましたが、重めのアンサンブルが沢山。生徒のサポートをしながら、先生は演奏も頑張ります。