2016.01.24
生徒さんで、ニューヨークで育って帰国した小6の男の子がいます。
その子があちらで使っていたと持ってきたテキストはバーナムとバスティン、あとはいろんなジャンルの曲が入っている曲集でした。
ニューヨークのBlue Noteには子供でも入れる少し安い席があって時々行っていたそうで、私のところにきて曲集から最初に選んだ曲はThe way you look tonight シブい^^;
バーナムは日本でもよく使われているA DOZEN A DAY でしたが、バスティンのほうはSight reading という初見奏専用の練習曲集でした。
これは日本ではあまり使われていないようで、次のレベルに進んだとき、カワイ表参道の楽譜売り場にはバスティンのほかのテキストはあるけどこれは置いてなくて、取り寄せてもらいました。
A LINE A DAYと書いてあるように4小節の短い曲を1日1曲練習しましょうというもの。
ポリフォニーの曲や、調性がないような曲もあります。
実際には毎日はやってなくてレッスンに来たときにやるのですが、30秒ほど予見時間を与えてその場で弾かせます。
1回で完璧に弾けることはあまりないので、何回かやって、「今日は2回でできたね」とか「今日は5回でやっとできたね」というように、ゲームをクリアする感覚でやっています。
普段普通に曲を弾くときよりはるかに集中して楽譜に向かっています。
改めてピアノを弾くということは、ただ指を動かすのではなく、視覚、聴覚、触覚を駆使して何より脳をたくさん働かせているのだなあと思います。
私は子供のころはこういう練習はしなかったので、カワイの講師グレードを受けるときに初見奏や伴奏付けで苦労しました。
今でも苦手意識が強いです(>_<)
音大を出てピアノはバリバリ弾けるけど、初見が苦手でハイグレードを取れない講師も少なくありません。
実際教えたり演奏の仕事をするとき、初見力はかなり重要なポイントだと思います。
プロにならないとしても初見力があれば譜読みが楽で、どんどん新しい曲にチャレンジする意欲も湧くでしょう。
ピアノアドベンチャーのテキストにもJacob Kollerのオリジナルテキストにもかなり早い段階で初見奏の練習が入ります。
長くなるのでそちらはまた別の記事で書きたいと思います。