2020.10.20
10月18日、仙台シルバーセンター交流ホールで浅野繁ピアノリサイタルがありました。
浅野先生のことは、以前新聞のコラムで自伝を読むなどして存じ上げていたので、演奏が聴きたいと思い、出かけました。
プログラムはオールベートーベンで、ベートーベン生誕250年の今年にふさわしいものでした。
また今年は、先生の留学時代の恩師ミケランジェロ氏の生誕100年、先生の喜寿の年でもあり、不思議な巡り合わせの年なのだと思いました。
ベートーベンのソナタは内容が詰まっていて聴きごたえがあります。
そして先生の演奏は青年のような活力があり、力強い響きでした。
私も、今年度の発表会でベートーベンソナタを弾く予定なので、今回のリサイタルは大変参考になりました。
ベートーベンソナタも堪能させて頂きましたが、アンコールのスカルラッティ3曲も印象に残りました。
ベートーベンの重厚さと対照的に、響きがすがすがしく、音に透明感があって、神と教会音楽を連想しました。
スカルラッティの演奏は恩師ミケランジェロ氏直伝だとのお話をする浅野先生の表情は柔和で、お話を聞いていると時空を超えた歴史的なものを感じました。
シルバーセンター交流ホールは、密を避けるため席が一つおきになっており、聴衆も音楽に慣れている方々で、大変心地よい音楽会でした。
座席の前方中央に座っていらっしゃる女性が、1曲終わるたびにとても大きく拍手なさっていて、先生の大ファンなのだろうなと、微笑ましく、印象に残りました。