2012.11.15
11日は大変だったけれど、13日があったので頑張れました。
ラドゥ・ルプー
ルーマニア生まれ、満67歳。
1966年ヴァン・クライバーン国際コンクール、1967年エネスコ国際コンクール、1969年リーズ国際コンクールの3つのコンクールで優勝。
確か、このあたりのリーズ国際ピアノコンクールは
かなりレヴェルが高かったと言われている第3回の
優勝だったと思います。
が、本人は「たまたま」優勝できたのだと話されているそうです。
当日、何気なくルプーを検索していましたら、手の病気のため兵庫県川西市のリサイタルをキャンセル、東京公演は行うが、曲目変更も可能性ありということでした。(左手に蜂窩織炎-ほうかしきえんを発症)
~とりあえず、キャンセルにならずに良かった。そう思いました。~
プログラムは 変更なしでした。
シューベルト 即興曲集D935.op.142
フランク 前奏曲、コラールとフーガ
ドビュッシー 前奏曲集 第2巻
シューベルトの即興曲は、演奏によっては退屈になってしまうこともある、ある意味とても難しい曲だと思います。
ルプーの演奏は、まるで物語を音で紡いでいるかのようで、どの音にも意味のある味わい深いものでした。
聴き手は、その演奏から目を離せない、というような。
フランク、これは多分一番演奏が大変そうでした。病気のことは良く分かりませんが、途中で何かを払い落とすように手を振ったりされてましたので、
演奏の内容も、本人からすれば、決して良い状態ではなかったと思います。
でも、不思議ですね、彼の出す音、1つ1つが胸に響きました。
出来ることなら、もう一度聴いてみたいと思いました。
ドビュッシーは、一番良い状態だったようでした。
王者の風格で、その音楽は妖精が奏でるような繊細さ。
客席のちょっとした余計な音すら迷惑、みたいな、
何と表現したら良いのか分からないpp (ピアニッシモ)。
終演の合図の明かりが点いても、ずっと拍手が鳴り止まない、そんなコンサートでした。
~アンコール ドビュッシー 雪の上の足あと
シューベルト 楽興の時より 第2番~