2022.08.18
小指、親指、その他の指、これらは皆、長さも太さも指の向きも、様々。だから、同じスピードで動かしてもそれぞれ違う『音色』がでる。これを揃えるのは、耳。耳が脳に命令して、〈心地よい〉『音量、音色』にしろと、なめらかなメロディー、スラーにと指に働きかける。ショパンコンクール2位の〈反田恭平〉さんは、実に(なめらか柔らかい)。あんなスラーにちょっと憧れる。人によっては、メリハリがないから、という方もおられるが、柔らかな音色は、絶品。真似出来るもんじゃない。なめらかは、やはりトゲより優しい。だから、心地よく万人に受け入れられる。なめらかさは、テンポを落として、じっくり、自分の出している音を聴き、指で加減する。指の腹を使ったり、指の先をかためたり、逆に柔らかくしたり、指と鍵盤に下ろす角度を考えたり、指を下ろすスピードを調整したりして、合う音色を探す。この作業が、一歩進んだ練習だ。ただ、音が固いから、柔らかくと言われても、「具体的にどうすれば」と初心者は思う。そこを、先生と二人三脚で探っていく。そして、「いい音」に出会えたら、嬉しい。