2022.03.17
ショパンの〈ポロネーズ〉には、「軍隊」「英雄」という有名な曲があります。〈ポロネーズ〉は、もともとポーランドの農民が踊っていた民俗的な舞曲です。こんなエピソードがあります。ある夜一人「軍隊」を弾いていたショパンは、ドアを破ってポーランドの軍隊が駆け込んでくるのに驚き、部屋を飛び出したという伝説があります。曲にこめた故国への想い(フランスに住んでいた)が、彼に幻覚を見させたと言われています。今、世界では、争いが生じています。昨年1年遅れで開催された、《ショパンコンクール》はショパンの故郷《ポーランド》で行われました。平和だからこそ、行うことが出来たのですが、かつて、歴史的に悲劇のあったポーランドに隣国の人々が、今避難してきています。ショパンの曲は、華やかさばかりではなく、どこか、ショパンの心の闇を感じさせられます。人々は皆悩み苦しみがありますが、どうか明るい未来に向けて心開いて、進んでもらいたいものです。ショパンの曲から華やかさの裏にある心を感じとって演奏を聴いてみましょう。