2020.11.09
パデレフスキは、ポーランドの名ピアニスト、作曲家で世界各地で演奏活動していた。彼のポーランド独立にかける想いは、祖父が独立運動に加わりロシア当局に拘留され、シベリアに流刑されるという事実があったから、幼少期に鮮明に刻印されたという事です。パデレフスキは、世界中を演奏旅行した時の、国家元首等の人脈を活かして、ポーランドの主権回復を国際政治の共通問題とすべく、努力し、20世紀の欧米では人々を熱狂させたそうです。又、パデレフスキは、アメリカの大統領選挙で、彼のファンであった〈ウィルソン大統領〉に選挙協力も行いました。列車にピアノを積み込み、ポーランドという国の現状を認識してもらうため、演奏を重ねていき、〈ウィルソン大統領〉の協力をも得て国際世論が、ポーランドの国土回復へ導いたそうです。それに、国際世論の醸成のため、「ショパンの国ポーランド」という事を打ち出し、ショパン弾きパデレフスキと、重ね合わせたのです。パデレフスキが、ポーランドの首相となったのは、歴史の自然な流れと言えそうです。追記、ショパンの楽譜は、長くパデレフスキ版が中心でしたが、近年、《エキエル版》がポーランドの国家事業として打ち出され最も正しいとされています。