2020.08.28
『歌う』と『踊る』はあらゆる音楽の根本で、どんな時代のどんな地域の音楽でも、これは変わらない。『歌』と『リズム』がなければ音楽にはならない。「呼吸」と「ステップ」こそ音楽の生命である。音楽学者がおっしゃっています。しかるに、『歌』はともかく『踊る』は日本人の遺伝子に無い?日本の踊りは〈すり足〉がベースで、ステップを踏む類のリズムはあまり無いのです。それに対してヨーロッパ、特に東欧系の民族音楽には、強靭なステップ感覚を持ったものが多い。『歌』が肺と密接に結びついているとすると、『リズム』の魂は〈脚/足〉である。例えば、ジャズピアニストのキース・ジャレットは中腰で弾き、足でステップを踏む。バイオリニストも膝を軽く曲げ身体のバランスをとりながら音楽を作っている人がいる(立って弾く場合)。裸足で弾くバイオリニストもいる。試しに、ピアノも椅子に座らずに、中腰で裸足で弾いてみたら、思わぬリズムのポテンシャルに驚くかもしれない。