2020.07.06
前回に続き、正しいピアノ奏法の本のご紹介をしようかと思いましたが、結局どんな良い方法も、教える側と教わる側の波長がうまく合わないと伝わりにくいのです。それがいわゆる「1人1人に寄り添った指導」が出来るか否かにかかっていると思います。例えば、凄く素敵な服があります。でもそれがよく似合う人が着るから、その良さも引き立つ。凄く素敵な服だけど、どうも似合わなかったら、私なら、そのまま着るのではなく、アクセサリーを使ったり、スカーフを使って顔の映りの良いように工夫をします。これが、同じ教材を使う時のコツです。どの人にも同じ使い方をしても、同じ結果が出る訳ではないのです。その見極めの際に役立つのが、「正しいピアノ奏法」に書かれている、個人差の元にあるものです。人は1人1人顔も身体も違って、同じ人なんて誰1人いないのです。常にこれを頭に入れておかないと、何で出来ないんだろうに、なってしまいます。目に見えない「脳」や「神経」の働き方を考慮するのは、例え理論が分かっていても、難しい事です。よく伝わるように、1人1人から出る波長を感じとってよく伝わるように、対処していきたいです。