2020.04.20
モーツァルトのシンフォニーは第41番迄ありますが、その中で短調は25番と40番の2曲です。2曲ともト短調で、25番は映画『アマデウス』でインパクトを添えました。前トピックスでモーツァルトのシンフォニーは明るく軽いとお話しましたが、訂正しなければならないのは、暗く軽い曲もある点でしょうか。何故短調を描いたのかというのは、ウィーン旅行の影響といわれています。当時のウィーンは、激しい感情表現を前面に出した「疾風怒濤」という芸術洋式が流行っていました。それにしても、順番に長調の調べを聴いていて、ほんわかした気持ちになった所に、突然の〈出だし〉で本当に度肝を抜かれます。でも、そんな時何かひらめきが舞い降り、新鮮な気持ちにさせてくれるのが、名曲の所以と感じます。気分を一掃させてくれ、短調だけどすがすがしさに満たされます。やっぱりモーツァルトは凄い。