2024.05.08
連休が終わり、日常が戻ってきました。
初夏の陽気の中、運動会の練習が始まった学校もあり、お疲れ気味の子もいるかも知れません。
レッスンの中で気になることがありました。
「できない」と言う生徒さん。
「できないところは無い」と言う生徒さん。
どちらも小学生です。
「できない」と言う生徒さんは、もどかしそうに「できない」と言うのです。
できないことは悪いことではないのに。
「できないところは無い」と言う生徒さんは、自分がいつも弾き間違う箇所を自覚できていませんでした。じっくり話を聞いてみると、どうやらできないところに目を向けたくない、という気持ちのようでした。
できないことは悪いことではないのに。
音楽の勉強に終わりはない、とは作曲家シューマンの言葉ですが、まさにその通り。
ピアノを弾いていれば、できないこと、わからないことのオンパレードです。
3度、分散和音、音階など、自分にとって弾きにくいパッセージはすぐにはできるようになりません。だから、毎日練習するのです。
できないことは、練習すればできるようになります。つまり、できないことは成長のきっかけなのです。
これは、ピアノレッスン以外の、お勉強や学校生活でも同じです。
今は先取り学習が主流になり、できないこと、わからないことに遭遇する場面は減っているのかも知れません。
でも、生きていく上で、世の中の大半のことはできないことであり、わからないことなのです。
できないこと、わからないことをできるようにするには、どうしたら良いのか。
考えて、行動することは、生きていく上で大きな力になります。
わからないこと、できないことは先生にどんどん聞いてね!
先生は、聞いてくれてありがとう、という気持ちになります。
聞いてくれたら、必ず答えます。すぐに答えが出ない場合は、一緒に考えましょう。
ピアノレッスンを通じて、生きていく上で大切な力を養ってほしいと思います。