2015.03.29
昨日、日仏文化会館ホールで行われた演奏表現学会の例会に行ってきました。シューマンのクライスレリアーナ、森の情景を深く掘り下げるという趣旨の会で、パネリストに恩師の牧野先生が座っていらっしゃいまして、大変興味深い指摘をして、その後の懇親会で話題になっていました。
シューマンの森の情景の「孤独な花」は花が複数形でドイツ語で表記されているので、「孤独な花々」ということになります。孤独な花と聞くと、たいていの人が一輪のさびしげな花を想像しますが、孤独が複数形となると、それぞれに負った孤独という意味になり、複旋律で形成された曲に奥行きが見えるという指摘でした。
忘れかけていたドイツ語の響きに、はっとさせられた会でした。また参加したいと思い、入会することにしました。演奏を深めようと志す方々の会ではぐくまれた想い等に今後も触れてよい指導や演奏につなげていけたらなと思います。