どっちのモーツアルト?ーー小さな問いに、音楽の想いが重なったとき
2025.09.10
「次はモーツァルトの作品だね」
と言いながらページをめくったとき
小学生の女の子ちゃんが
ふと、こう聞いてきました
「どっちのモーツァルト?」
さすが!!
以前、お父さんのモーツァルト(L.モーツァルト)の「おもちゃの交響曲」を学習したことをちゃんと覚えていたのです
L.モーツァルトとW.A.モーツァルトを区別しているなんて
まるで音楽史の扉をノックするような一言でした
L.モーツァルトは、ただ演奏技術を教えるだけでなく
音楽を通して世界を見せようとした人でした
だからこそ
幼いヴォルフガングを連れてヨーロッパ中を旅し
さまざまな文化や音楽に触れさせたのでしょう
レッスンの中で「どっちのモーツァルト?」と問いかける小学生
そのひとことには
音楽を“人の物語”として受け取る力が宿っているように感じました
それはまさに、L.モーツァルトが願っていた
「音楽を通して、広い視野を持つ人になってほしい」という思いが
時をこえて
今の子どもたちに届いている証なのかもしれません
音楽って、音だけじゃなくて
人の思いが重なって響いていくものなんですね