2023.07.14
「この曲シのフラットが出てこないと思うんだけどどうなってるの?」と3年生のRちゃん。
どれどれと見るとシのところの第3線に鉛筆で1本ぴーっと線が引いてあります。
ニ短調の曲なので調号としてシにフラットが書いてありますが曲中にシの音が出てきません。それで何度も確認して線まで引いて確かめたようです。調号をきちんと確認していてえらいえらい!
「この曲はシの音を使わないで作曲してあるんだね」と言うと「じゃあなんで使わないシにフラットが書いてあるの?ひっかけ問題?」
本当に疑問に思って練習する時に一生懸命考えたんだなと分かります。
そこで「こどものスケールブック」の出番です。フラットが1つ付く長調と短調を探します。
へ長調とニ短調がみつかりました。
テトラコードは知っているので、へ音(ファ)から全音全音半音、全音で繋いでまた全音全音半音とスケールを作っていきます。そうしたらちゃんとシにフラットが1つだけつく長音階ができあがりました。
では次に平行調のニ短調を調べていきます。なんと短調には3つも種類があって1つずつ何が違うのかみていきます。
まずは長調と同じラインを辿る自然短音階。スタートの音が変わるだけでシにフラット1つです。
和声短音階、旋律短音階と何がどう変わるのか調べてみましたがシにフラットがつくのは共通です。(旋律上行のみナチュラルですが)
それでも「何でシのフラットを使わなかったんだろう?」と不思議そうなので、Rちゃん自身がニ短調の音階でシが出てこない曲を作ってみることにしました。
そうしたら納得!
ここまでを「さあ今日はスケールのお勉強をしますよ!」とやっていたら途中で飽きてしまっていたでしょう。
彼女の中から出てきた疑問を解決したくて最後までしっかり自分の頭で考えて納得することができました。
私が小3の頃なんてなんにも知らずにただ楽譜を弾いていたなあと思うとRちゃんの成長がとても眩しく思えます。
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