2022.05.17
すぐに逃げ出してピアノの下に潜ってしまう春から通い始めた3歳のSちゃん。
1つのメニューは1回きりの真剣勝負です。もう1回やろうかなんて悠長なことを言っているともう姿が見えなくなっています。
毎回逃げ出さないように体を動かしたり、指人形を組み込んだりするのですが今は書くことに興味があるようで最後には書くメニューを入れるようにしています。
でも、ずいぶんとレッスンというものにも私にも慣れてくれたのできちんとSちゃんのレッスンを確保することに決めました。
そのためにお母さまと離れて1人で来てもらうことにしました。
お母さまに対するアピールということは分かっていたのですが、最初の2ヶ月は見てあげてほしかったのです。
知らないどんな人に預けるのか分からないのは不安だと思います。どんなレッスンなのかも知りたいと思います。
でも、3歳のお子さんでももう離れる時期だなと判断しました。
子供を手放す時というのは親にとって痛みを伴います。こういう短時間の小さなことから本当に巣立っていくまで大小様々ですが、手放すタイミングを間違えないようにするのは難しいことです。
親も先生もできればいつまでもそばにいたい、頼られる存在でありたいと思っているのですから。
何がその人の成長につながるのかを考えた時、手放すという選択は辛いこともありますがそうやって周りの人に育ててもらって今の私があるのですからタイミングを見誤らず背中を押してあげられる人になりたいと思います。
そう、次の世代へと順番なのです。
Sちゃんはもうピアノの下に潜らなくなりました。