2021.09.08
ムジカノーヴァオンラインスクールにて上杉春雄先生のセミナーを受けました。
先生は脳神経内科医でありピアニストという立場から「脳の働きから考察される、無理をしない効率的なピアノ練習法」を提示してくださいました。
改めて脳に外からも内からも感覚が入力されて、ピアノを弾く筋肉が動くという流れをはっきり意識できました。
以前の私は手の筋肉を使って弾いているという意識が全くありませんでした。
屈筋、伸筋の役割を知ったのも樹原涼子先生の勉強会です。
筋肉であるなら必要な筋肉を鍛えることができるはずだし脱力のイメージもわきやすくなりました。
全くの余談ですが、ストレッチを教わっているバレエの先生にバレリーナは(美しいとされている)足の甲を出すのではなく、足裏の筋肉を鍛えてキュッと縮めているんですよと聞いて「おー、足裏にも屈筋があるんだ!」と目から鱗でした。
使う筋肉を意識できると練習の仕方が変わります。
話が逸れましたがジストニアという病気で脳が変化してしまうこと、そこから無理せず効率的に練習できる方法を考えるということで沢山の発見をいただきました。
その中で私が一番脳と筋肉の関係で興味深かったのは、弾かずに頭の中で運指のイメージを5日間していたらその後実際に1日弾いたら5日間弾いて練習したのと変わらなくなったという実験でした。
筋肉にどんな音を出したいか指令を出しているのは脳なので、何も考えずにピアノを弾くというのは無意味なのですね。
だからこそ楽器や人体の構造を知り、歴史を学ぶことが重要なのだと思いました。
上杉先生ありがとうございました。