2020.08.04
腱鞘炎になった大学生が、左手首にサポーターを巻いて来ました。
「左手が腱鞘炎とはランランと同じね」
と言うとピアニストのランラン(郎朗)を知らないと言うので、公開レッスンの動画を一緒に観ました。
私も練習量が増えた中学生の時にしばしば腱鞘炎になったので、その痛さはよく分かります。
脱力(力を逃す事)がまだうまく出来なくて根性で弾いていたんでしょうね。
その度に外科に駆け込んで、患部に痛〜い注射をしてもらうと楽にはなる。
ある時ドクターから
「ピアノがうまくなれば腱鞘炎にならないよ」と言われた事を良く憶えています。
ランランが腱鞘炎になって長い間コンサートを休止したのにはびっくりしました。
彼は幼い時にトムとジェリーの「猫のコンチェルト」を観てピアニスト になりたい!と思ったそうです。
自伝を読んだのはもう10年位前ですが、又読み返しました。
貧しかったので真冬でも暖房のない部屋でコートを着て練習していた事など、、
どのエピソードもすごいです。
あの明るさの陰にこれ程の苦労があったとは、、と驚くばかり。
ニューヨークに行って彼が一躍有名になったのが、急病のアンドレワッツの代役としてでした。
そこで3000人の聴衆を熱狂させて一気にスターダムへ。
それから時が過ぎ、
指を怪我して公演をキャンセルしたランランに、そのアンドレワッツから電話があり、
「君は成功した。今度は僕が君の代役を務める番だ!」
と言われるのです。
ここのくだりには再びジーンと来ました。
ランランの個性的な演奏は好き嫌いが分かれると思うけれど、
私にとってのランランは元気のない時のサプリ。
聴いているとだんだんと勇気が湧いて来ます。
あれだけ生き生きと楽しそうに弾くランランの心の奥の奥には、今でもネコのトムがいるに違いない!と思っています。
お読み頂きましてありがとうございました!
では又〜、ごきげんよう。