2019.07.18
以前
学校の教員を20年近くやっていた時、
いつも
〝生徒の後ろには親がいる〟
と心に刻んで過ごしていたように思う。
それは
いくつかの意味がある。
ひとりのお子さんは
私にとっては〝40人(あの頃は1クラス40人以上もいた)の中のひとり〟
になってしまうことがあるが、
親にとって世界一大事なお子さんなんだということ。
個別懇談の度に痛感し
いつも頭に置こうと思っていた。
もう一つ違う見方は、
お子さんの親さんが
私をどう評価し、
家でお子さんに私をどう言ってくださっているかが
実は子供と接していて
手に取るように分かってしまう。
あまり指導力のなかった若い頃、
家の方が
「先生いつも頑張ってくださっていて!」
とお子さんに言ってくれていたお母さんがいた。
子どもは私を信じて、付いてきてくれた。
きっと批判されているのだろうなあ
と思う家のお子さんは
何となく下向き加減になっている。
それは全て自分への偽りない評価として
受け止め、
マイナスの事に努力をしていこうと思っていた。
今ピアノ教室を開いていて・・・
もちろん
学校とピアノでは
もしかしたら親さんの重みは違うだろうから
期待感もそれに伴うかもしれない。
でも
たとえば昨日レッスンの2年生Tさん。
お母さんは
「私は全く音符わからないので・・・」
とおっしゃって、
私が話すほんの小さなことにでも、
とっても感心したようにうなずいてくださる。
だから、
Tさんも、
私を信じてついてきてくれる。
私の話は
全身耳👂のようにして聞いてくれ、
教えられたことは
全身で受け止めて
弾けるように頑張ってくれる。
目を見張るほど
上達していく。
ありがたいなあと思う。
我がピアノ教室に来てくださっているレッスン生の親さんは
Tさんと同じように、
皆さん、ありがたいほど
温かく見守ってくださっている。
だから、
ふっといつもと違うレッスン生の様子には
気をつけていなければならない。
それは
私への黄色信号かもしれない。
満足のいく、
あるいは子ども達にとって理想のレッスンをすることは
とても難しいが、
自分のレッスンを、いつも振り返って、
後ろで支えてくださっている
お家の方に
少しでもお返しができるように
レッスンをしていこうと思っている。