不協和音は美しかった✨ 〜モルゴーア・クアルテット演奏会〜
2019.06.28
昨夜は
福島市音楽堂大ホールで
弦楽四重奏の演奏会を聴いた。
プログラムは
佐藤聰明作曲:夜へ
H .グレツキ作曲:「すでに日は暮れて」
J .コリリアーノ作曲:弦楽四重奏曲(1995)
家人が聴きたいというので
随分前に
チケットを買ってみたものの、
ゆったりと
弦の音色に浸ってみよう感は無さそう・・・
全くの現代曲!
雨も降っているし
お客さんも少なさそうと思っていたら、
駐車場は満車!
会場には
年配の男性が結構多く
ピアノの演奏会とは少し違った雰囲気があった。
池辺晋一郎のプログラム解説を読み、
曲の凄さは分かったものの、
残念ながら、〝現代音楽〟となると、
わくわく感は
ほとんどない。
どっしり感満載の
4人の演奏者が
楽器を手に出てきました。
♫スーキー・・・・
バイオリン🎻の一音に
ビオラ、チェロが重なり、また消えていく。
パンフレットの解説には
静寂 祈り
とあった。
ムムム!
4人の演奏者の
バランスの取り方が
凄い。
高いところにある綱から落ちないように
歩いている
サーカスのようだ。
次の曲目は
ガラリと変わって
フォルテ(f)の連続。
不協和音の大音響
その連続が、
あの残響抜群のホールに
鳴っている!
不協和音があっちからも
こっちからも降ってくる!
ふっと気がつくと
自分が
すっかりその音の中に入っていて
不協和音が
とても心地良くなっていました!
休憩後
自由席だったので
演奏者がよく見える前の席に移動。
3曲目は
いったい
どんな楽譜なのだろう・・
と思うほど、
拍子も変わるし、
4本の楽器の入り方もズレすぎているし、
テクニックも高度などというものではない!
なぜこんなにも〝音〟が鳴り、
不協和音の連続が
美しく聴こえるのか?
ピアノでも言えることだが、
演奏者を観ていると
楽器を
精一杯鳴らしている!
これ以上できないと思われるほど
弓で本体を鳴らしている!
極上の音と
息を飲むテクニックと
見事な4人の音のバランス。
そして、
4人の演奏者の
手を抜かない
音楽への厳しい精神と
限りない音楽への温かい心。
現代音楽への興味のまるで無かった私が
これ程感動できたのは、
そのような
極上の演奏者のおかげだったと思う。
きっと
ラジオでは
現代音楽は好きになれなかったかもしれない。
会場に行って
生の洗練された演奏を観て聴いて、
味わうことができたようだ。
不協和音の素晴らしさを
堪能したひとときでした❣️
そして
〝音を鳴らす〟とは
こういうことかと
改めて分かった気がしました。
不協和音
実は
協和音と同じく
ステキでした!