2023.04.04
先日、とても残念な訃報が世間に渡りました。
癌により長らく闘病生活をされてきたあの世界的な作曲家、坂本龍一が71歳でこの世を去りました。
坂本龍一といえば世代別でイメージが異なってくると思うのですが、それは坂本さんが生涯に渡りニューミュージックの先駆者として活動されてきたこと、教授として教える立場に立っていた事、民族音楽、映画音楽、はたまたアニメ…などなど多彩なジャンルで活躍されてきたからこそ、世代別で全くイメージが異なってきます。
私の世代では某栄養剤のCMで「疲れた人の身体に」というキャッチフレーズと共に切なくも身体に染み渡るような旋律のenergy flow が使われ、忙しい現代人の心にとても寄り添った音楽だと鮮明に記憶されました。
その後、坂本龍一さんファンの大人の生徒さんと出会っていくことで益々その魅力を教えて頂くことになり、コンサートにも足を運んだりしました。
「坂本ワールド」は非常に独特で、キャッチーなメロディラインの曲があるかと思えば解釈に悩む曲もあり、似たような曲はあまりないという印象があります。
それだけあらゆる音を音楽として楽しむ想像力の持ち主だったのだと思います。
最期のさいごまで作曲に意欲を持たれていた坂本さんにとっての音楽の奥深さは生涯を通しても出口のないワンダーランドだった事でしょう。
クラシックというジャンル一つとってもその奥深さは計り知れませんが、彼がみていた音楽の世界はきっともっともっと広いのでしょうね。
坂本教授の新たな長い旅路が安らかであるよう願います。