2022.04.16
先日、大人の生徒さんからこんな事を言われました。
「先生は私がつまずきそうな時、必ずできる!練習という努力を重ねれば必ずできる!と仰ってくれます。その言葉を信じて先の見えなかった練習に励み、何度も乗り越えてきました。これはすごい事だと思います。」
思いがけないお褒め?の言葉をいただき、照れ臭くもあり何より嬉しかったのですが
本当に努力は決して無駄にはならないと思うのです。
もちろん一人一人の生徒さんを見て必ず出来ると見込んだ上でそのように促すのです。
例えば手の大きさが不十分でオクターブがたくさん出てくる曲を弾きこなすのは無理ですし、手を痛めてしまいます。そして最終的にその曲が苦手=「嫌い」になってしまいます。
ではオクターブは楽に届くけどテンポが上げれない。これなら確実に練習で乗り越えられます。オクターブを弾くコツさえ掴めれば良いのです。そして弾けるようになった時は大きな自信に繋がります。
人間は『反復動作』によって身体が覚えていく事がほとんどなので弾けるようになる為には、やはり練習がかかせません。
北京オリンピックを終えた羽生結弦選手がインタビューで漏らした一言が印象に残っています。
「報われない努力ってあるんだ」
私は彼を応援していましたし、過去に彼が演技で使用した曲を発表会で弾いた事もあるくらいリスペクトしていたのでとても衝撃的でした。
しかし、彼ほどの影響力のある人物がそんな事を言ってしまうんだ。とその時思いました。
想像もつかないほどの練習と大きな舞台。
努力はしたけど結果に繋げなかった彼なりの色々な意味での深い言葉だったとは思います。
でもきっと彼に憧れ、彼を目指しスケートの練習に励んでる子供達はたくさんいるでしょう。その言葉の深い意味までテレビの向こう側の子供達に伝わるでしょうか。
努力というのは必ず無駄にはなりません。
結果が出せなかったとしても、1ミリも成長しない事はないはず。その1ミリの成長はとても大事で、大いに褒めてあげるべき事です。
練習、努力、全くやらずにいたらその1ミリの成長もないのです。
初めての卵焼きがぐちゃぐちゃになってしまっても卵をとくことができた。これだけでも立派な成長ですし、挑戦するその心が大事ですよね。
講師という立場の私は、そんな成長の過程に携われてとても幸せだなとつくづく感じます。