2026.01.23
カッチーニは歌手兼作曲家で、カメラータの議論を実際の声楽様式として具現化した実践志向の人物であると考えます。彼は独唱と通奏低音のモノディを多数を実践し、装飾、発声、表現法まで具体的に示しました。これはカメラータの理念を実際に歌える形にしたものと言えます。
カッチーニは、歌手が言葉と感情を完璧に操ることを重視し、行き過ぎた対位法よりも、和声的伴奏の上で自由に表現する様式を推し進めました。彼は理想化されたギリシア像を、バロック声楽として実装し、モノディ様式を完成させた人物だと考えます 。
ガリレイはギリシアの理念に戻ることを強く主張し、ポリフォニーに否定的で単旋律を擁護した理論家寄りの人物であったと思われ、カッチーニはその理念を、実際の歌唱様式や作品として定着させ、モノディの具体的手本・模範を提示した実務家として考えられています。
同じカメラータでありながら、ガリレイは理論的基盤・根幹的な思想、カッチーニは様式の設計者・デザイナーという役割を担っていたと想像されます。