心に残るエピソード2『第3回 彼女と過ごした5年間』
2016.04.26
~レッスンの宝物~ 心に残る生徒さんとのエピソード2
「高2女子の下した決断~5年間の思い出~そして旅立ち」
♪第3回 彼女と過ごした5年間♪
「弾きたいあなたのいつもそばに」
プリマヴェーラピアノ教室の
木村由紀子です。
第3回の今日は
彼女と過ごした5年間の思い出を書きたいと思います。
彼女が決断した通り
ソナチネとインベンションは、1からやり直す日々が続きました。
曲の方は
彼女の場合、体が弱く、とてもやせていて
指も細く、外見に比例して
大きな立派な音が出しにくいタイプでした。
なので、無理して大曲に挑戦するよりも
テンポのゆっくりな、音色と歌い方で
彼女らしいやさしさが表現できる曲を選んでいました。
5年間の内、2回の発表会に出演しましたが
シベリウスと
歌の教本でお馴染みのコンコーネの
『あまり知られていない美しい曲』に挑戦しました。
他の先生からは
「素敵な曲ね、私も生徒に弾かせてみたいから
載っている本教えて」と、質問されたくらいでした。
強い音で、指を速く動かす曲も
一見かっこよく聞こえて、聴き映えはしますが
音数の少ない曲を、心を込めて弾くのも
発表会においては、むしろ聴衆の心を捉えることがあるのです。
私は、某音楽教室の発表会では
むしろそういう選曲を心がけています。
他の先生と差別化を図るためです。
これは、ある程度弾ける方に限らず
幼稚園の導入レベルのお子さんでも同じです。
但し
元気のある曲と組み合わせてバランスをとりますが・・・・
実はそういう曲を
その曲らしい美しい音色で弾く方が
ずっと難しく指導者の力量が問われます。
また、普段のレッスンの時には
無類の動物好きの2人と云うこともあって
彼女の飼っているピーターラビットの事で
よく、話が盛り上がりました。
次回は、いよいよ最終回。
彼女の旅立ちの時を、書きたいと思います。
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