2024.09.23
まずペダルの基本的な説明として、ピアノのペダルには、右から左に向かって、ダンパーペダル、ソステヌートペダル、ソフトペダルがあります。
ダンパーペダルは、音を持続させる効果があります。電子ピアノの場合はサステインペダルといわれることが多いでしょうか。
ソステヌートペダルは、ペダルを踏んだときに押していた鍵盤の音だけが持続されます。
ちなみに、アップライトピアノの場合、マフラーペダルといって音をものすごく弱くするペダルになります。
ソフトペダルは響きが弱くなるペダルです。
グランドピアノのダンパーペダルは、踏み加減によって得られる効果が変わってきますので、先日、このさじ加減を電子ピアノでどのように練習するかについて、生徒さんと考えてみました。
まず、教室にあるグランドピアノと電子ピアノのペダルを交互に踏みくらべて、違いを見つけます。
そうしますと、けっこう違いが出てくるのですね。
グランドピアノ:重い、踏み込む感じ、ペダルに厚みがある感じ
電子ピアノ:軽い、すっと一気に最後まで踏み込めてしまう、浅い感じ
次に、グレードテストではグランドピアノを演奏しますから、きちんとペダル効果を出すために、なにが必要かを考えます。
必要な項目はいろいろとありますが、シンプルに、①ペダルを踏むスピード、②ペダルを離す(もとに戻す)スピード、③どこまで踏みこむか に分けてみました。
①は、グランドピアノのペダルが重く感じたので、電子ピアノで練習するときは、意図的に早くしてみることにしました。
②は、グランドピアノのペダルの戻りが遅く感じたので、早めに次のペダル操作に移ることを心掛けました。
つまり、①も②もスピードを意識するイメージになります。
③は、電子ピアノのペダルが浅く感じたので、奥まできちんと踏み込む練習をしておくと、グランドピアノを演奏した場合、ちょうど良くなるのではないかという仮説を立てました(ハーフペダルを使いたい場合は、ほかの工夫が必要かもしれません)。
1週間、この内容で練習してきていただいた結果ですが・・・はるかにペダル操作が良くなりました!とくに、音の濁りや持続すべき音が薄い響きになってしまうという現象がなくなりました。
違いを知る、知ったうえで対応するということが結果にうまく結びついて、生徒さんがとてもうれしそうなのが印象的でした。(テストも合格🌸おめでとうございます!)