2025.07.31
これまでの指導者人生で、数えきれないほどの生徒たちと出会ってきました。
一番幼い生徒は2歳。お兄さんの姿を見て「私もやりたい!」と目を輝かせたのが始まりでした。
そして、最長齢は80歳を過ぎた方。子どもの頃に弾いていたピアノを、もう一度一から学び直したいと、熱意を持って来てくださったのです。
10年以上も長く続けてくれる生徒もいれば、残念ながらすぐに辞めてしまう生徒もいました。
現在は小学生、中学生、高校生、大学生、そして大人の生徒さんたちが、それぞれのペースで音楽と向き合っています。
新しい出会いがあれば、別れもまた訪れるものです。
今月、小学1年生からピアノを習っていたMちゃんとの別れがありました。中学生になり、生活は小学生の頃とは一変。部活動でスポーツを選んだため、ピアノに触れる時間が全く取れなくなってしまったそうです。
Mちゃんは本当に音楽が大好きな子でした。お母さんと連弾でコンサートに出演することも多く、息の合った演奏はいつも周りを魅了していました。実は、Mちゃんのお母様もかつて私の生徒さんで、その時すでにお腹の中にはMちゃんがいたんです。Mちゃんが小学1年生になり、私の生徒として教室の扉を開けてくれた時の喜びは、今でも忘れられません。
それから6年間、私たちは数えきれないほどの曲に挑戦しました。ソロで、連弾で、時にはチェロとのデュオで、様々な音楽を共に奏でてきました。
最後のレッスンでは、ショパンの「ソステヌート」を一緒に弾き、記念の写真を撮って、名残惜しいけれどお別れをしました。
ピアノを通してMちゃんがこれほど音楽を好きになってくれたこと、この上なく嬉しいです。これからも音楽がMちゃんの心を豊かにし続けることを、心から願っています。