2025.02.12
大きな弦楽器コントラバスのソロと聞いてどんなイメージを持たれますか。
私は、高杉健人さんのコントラバスソロコンサートを聴いてコントラバスに対するイメージがガラッと変わってしまいました。
高杉健人さんはコントラバスの可能性を追求してさまざまなジャンルで活躍されているコントラバス奏者です。
そのコンサートに伺ったのは初めてではなく、これまで、コントラバスのソロ、ピアノとのデュオ、チェロとのデュオは聴いたことがありました。
2月8日に伺った今回のコンサートは、会場が銀座リベルタンゴ、アルゼンチンタンゴの曲を集め、ヴァイオリン、バンドネオンも加わった豪華メンバーでの演奏でした。
高杉健人 コントラバス
土屋恵 ピアノ
古橋ユキ ヴァイオリン
池田達則 バンドネオン
初めて聴く曲が多かった中で、私の好きな作曲家の一人アストル・ピアソラの曲が印象に残りました。最も知られている「リベルタンゴ」のヴァイオリンとコントラバスのデュオバージョン、コントラバスのソロを存分に楽しめる「キチョ」「コントラバヒッシモ」、アンコールで演奏された「天使の死」などを堪能させていただきました。
ピアソラは伝統的なタンゴにジャズやクラシックの要素を加えた独自の作風を確立した人です。そのピアソラが、コントラバスのために書いたこんな魅力的な曲があるとはこれまでまったく知りませんでした。
また、ピアノ、ヴァイオリン、バンドネオンというそれぞれの楽器とのデュオ、そして4人のフル編成の演奏は自然と気持ちを高揚させ、ノリノリな気分にさせてくれました。
コントラバスは重厚な低音でオーケストラを支える楽器という印象が強いですが、太い弦の上を自由自在に動き回って低い音から高い音まで多彩な音を表現してくれます。その音の多彩さはもしかしたら他の弦楽器の追随を許さないかもしれません。
コントラバスの魅力を教えてくださった高杉健人さん、コンサートのあった2月8日はお誕生日だったそうです。そんな特別な日に素晴らしいコンサートを開催できてさぞ嬉しかったことでしょう!
これからもずっと注目していきたいアーティストです✨