2024.11.13
先週末11月9日、10日に長野県の安曇野で素晴らしいひと時を過ごしました。
安曇野の街の中心からは離れた自然の中に「あづみ野コンサートホール」があります。
木でできている温もりのあるホールにベーゼンドルファ−225ウォルナットサティンのピアノが置かれ、心地よい空間を作り出しています。
このホールで9日に宮谷理香ピアノリサイタル、10日に宮谷理香プロデュース一般参加型の「A-Concert」が行われました。
私はこの企画に昨年初めて参加しました。
安曇野の心安らぐ自然に囲まれて2日間どっぷり音楽に浸れるこの企画がすっかり気に入り、今年も安曇野にやって来ました。
初日の「宮谷理香リサイタル」は、前半がベートーヴェンのソナタ2曲でした。多彩な音を駆使し、力強く、激しさと情熱を持って演奏する姿に圧倒されました。
後半は骨太のJ.S.バッハ/ブゾーニ編曲:シャコンヌで始まり、サンサーンス、チャイコフスキー、シューマンという3人の作曲家による鳥をテーマとした楽しい3曲が続きました。
ここで宮谷理香さんの粋な計らいがありました。「折角だからと安曇野の景色と空気を感じてリラックスして聴きましょう」と言ってホールの小窓を開けたのです。すると、あらまあ、鳥の声が本当に外から聞こえてきたではありませんか!good timing!3人の作曲家による色々な鳥の表現をリアルな自然を感じながら聴くという意外な体験ができました。。
そしてプログラムの最後はショパン:幻想ポロネーズ、再び窓を閉めて夜の雰囲気の中での演奏です。
この曲はショパンの最晩年に書かれました。ショパンが精神的にも肉体的にも厳しい時期の様々な思いが強く伝わってくるような演奏に胸が締め付けられる思いでした。
アンコールもショパンの小品を2曲、それはそれは美しく締めくくられました。
宮谷理香さんのコンサート、いつもながら圧巻でした!ありがとうございました。