2024.10.23
2019年に開催された旧園田高弘邸での宮谷理香サロンコンサートのことを知ってから次は是非伺いたいと思っていました。
そして5年ぶりに今年10月13日、14日と連日に開催されることを知って即申し込みをしました。お知らせ当日に完売なったそうで申し込みが間に合ってよかったです。
今回は「師・園田高弘直系の“ファンタジー”と“ロマン”の世界2024」と題して、13日が《ベートーヴェンのロマン》、14日が《無限のファンタジー》というサブタイトルで開催され、私は14日の方に伺いました。
園田高弘先生が暮らしていたお宅で園田先生にレッスンを受けていた宮谷理香さんのコンサートは本当にスペシャルな時間でした。
旧園田邸の玄関を入ってすぐのところに天井の高いコンサートサロンがあり、壁には絵や写真が飾ってあり、大きな窓の障子からは温かい光が差し込んでいました。
宮谷理香さんの前半の演奏はバロックの世界、バッハのフランス組曲第5番から始まり、スカルラッティ=タウジッヒ:パストラーレとカプリッチョ、そしてバッハ=ブゾーニ:シャコンヌでした。
ブゾーニ編曲のシャコンヌは、弾くというだけで技術的にも体力的にもそして精神的にも大変難しい曲で、恩師園田高弘先生からじっくりとレッスンしていただいた曲なのだそうです。
園田先生の教えの上に今回は時を経て宮谷理香さんの思い考えが加わった演奏を聴けるということでとても期待が高まりました。
そして、いざ演奏!
表現の幅の大きさ、音の重量感、緩徐部分の艶やかで気品のある音にとても感銘を受けました。その崇高さをも感じさせる音楽性に園田高弘先生を背後に感じるようでした。
そして後半の演奏はショパン。私の大好きなバラード1番、幻想ポロネーズでした。理香さんのショパンは今まで何度も聴いていますが、いつも心揺さぶられます。ぐいぐいと引っ張られる激しさかと思うと柔らかく美しい音色にうっとりでした。
後半には「りかサロン対談 - 元マネージャーから見たピアニストの姿」という時間が設けられていて、宮谷理香さんの知らない面を元マネージャーのいたはしみづきさんが聞き出してくださいました。
元マネージャーならではの引き出しの多さにびっくり!もっとお話を聞きたいと思いました。
アンコールはプレリュードの中から「雨だれ」でした。
ついこの間ショパンが愛人ジョルジュサンドと一冬暮らしたスペインのマヨルカ島に行ってきたばかりです。そこで作曲された「雨だれ」。
ショパンが必ずしも良くない体調で希望と絶望の間を行き来しながら作ったであろうこの曲を、彼が暮らした部屋を思い出しながら聴けた幸せは何とも言えませんでした✨
サロンにいらしたお客様と一緒に旧園田邸で宮谷理香さんの演奏を共有できた気持ちは私の中で熱く燃え続けています❤️
コンサート後は偶然見つけたピーターラビット ガーデンカフェの可愛いお店で仲良しのお友達とコンサートやピアノのことについてたくさんおしゃべり。
晴々とした気持ちで帰りました。