2020.02.02
いつもにこやかで人を元気づけ、私に本当の音楽の楽しさ、素晴らしさを教えてくださった多喜靖美先生が1月30日に永眠されました。(享年67歳)
2年ほど前に癌が見つかり、なかなかできることではありませんが、ご自身の状態を包み隠さず公開していました。そんな大変な病状にも関わらず全国にステップ、レッスン、セミナーと飛び回り、教育に力を注いでいらしたことにいつも驚いていました。その日その日を全力で過ごし、悔いがないとおっしゃっていた先生は本当に人生を全うされたんですね。先生から本当にたくさんのことを学びました。
今年になって動くことができなくなった後は、多喜先生を慕うたくさんの方達が連日全国からお見舞いに行っていました。
私が会えたのは亡くなる5日前、相当辛かったはずですが、いつもと変わらず人を和ませる笑顔、そして「これからも音楽を楽しんでね」と。先生の柔らかい手と握手をしてお別れしました。
亡くなる最後の最後までご自身のエコ奏法の打ち合わせをしていたそうです。そのうちきっとその御本が出版されると思います。
私は一人でピアノを弾くのも好きですが、人とアンサンブルをすることがとても好きです。ドイツ留学中にも弦楽器、管楽器、歌の人たちとアンサンブルをし、タイに滞在中も大使館の人たちや様々な方とアンサンブルをしてきました。
そして、6年前から多喜先生の「ジャスミンKOMEステーション」の室内楽クラスに入り、アンサンブルの魅力に深くはまっています。今も勉強中です。
多喜先生は小さい子供たちにもアンサンブルの楽しさを味わってほしいと初心者用教材「しつないがく はじめのいっぽ」を出版しています。
うちの教室で行なっている「アンサンブルコンサート」ではその楽譜からもよく演奏してもらっています。多喜先生から教えていただいたことを生徒たちにも伝えていきたいと思っています。
昨年11月に立川ステップに参加し、多喜先生から継続表彰20回を表彰されたのが忘れられません。今までありがとうございました!
天国では痛みからも解放されて、きっと満面の笑みを浮かべ、ピアノを弾いたり教えたりしていることでしょう。心より御冥福をお祈りいたします。