2018.09.16
9月9日(日)ワルシャワ4日目はショパンの生家があるジェラゾヴァ・ヴォラへバスで向かった。ワルシャワから西へ54kmの距離で、1時間ほど車中からのんびりとした田園風景を楽しんだ。
ショパンの生家は広大な緑溢れる美しい公園にあり、ショパンが生まれた部屋や出生証明書や洗礼証明書なども展示されていた。
この公園内にあるレストランで昼食をした後はショパンの作品の生演奏をゆったりと楽しんだ。生家の中でピアニストのエレナ・チスマンさんがノクターン、バラード4曲を演奏してくれ、観客は生家の外で窓から流れてくる音楽を静かに聴いた。鳥の声や時折風が吹き葉っぱが舞い落ちたりと自然の中での聴く演奏は格別だった。そしてエレナ・チスマンさんの演奏のなんと素敵なこと。終演後、素敵な彼女に会うことができた。
車でヨーロッパで美しい公園として知られるワジェンキ公園へ移動。ここには有名なショパン像が建っていた。思っていた以上に大きくて、迫力があり、美しかった。風に揺れる柳の木の下に座り、故郷マゾフシェの自然に耳を傾けるショパン を表現しているそうだ。
ワジェンキ公園は18世紀にポーランドの最後の王となったボニャトフスキーが池の傍にワジェンキ宮殿(水上宮殿)を建造したので、その名前がついたそうだ。私たちは池でボートにも乗って周りの景色を楽しんだ。
そして16時からはショパン像前での野外コンサート、芝生に座り、ゆったりとショパンのピアノ曲を楽しんだが、17時からショパン国際ピリオド楽器コンクールの第2次予選があるので、半分だけ聴いて残念ながらワジェンキ公園を後にした。
第2次予選はポーランドのクシシュトフ・クションジェックさんと日本の中村優似さんの演奏を聴いた。クションジェックさんの演奏は音と音の間に香りがあり、繊細な親善な流れの音楽でとても素敵だった。やはりファイナルに進んだ。中村さんも丁寧によく弾いていた。
第1次予選は30名、そのうち16名がポーランド人、第2次予選に進んだのが15名、ファイナルには6名進んだ。私達が聴けたのは6名だったが、なんと6名中の4名がファイナルに進んだ。たくさんのコンスタントの演奏は聴けなかったが、結果的にファイナルに進んだ人たちの素晴らしい演奏を聴けたことになる。
ワルシャワ最後の晩餐はショパンが通ったということで有名なレストラン「ホノラトカ」へ。レトロな素敵な空間でショパンが食べたというメニューもあり、ポーランド鴨を注文、大きなお皿にこんがりと焼けた鴨は美味しかった。
充実の日々を送ったワルシャワでの滞在も明日の午後にはおさらば。名残惜しい気持ちでいっぱいだった。