2019.10.30
ピアノって1曲をすらすらと弾ける様になるまで、とても時間がかるものなのです。毎日コツコツと練習して少しずつ曲が仕上げてゆきます。
テンポの速い曲でも最初はゆーっくりと、つっかえたり止まったり、弾けない箇所は何回も繰り返す、時折変な音をだすetc、とても聴けたものではありません。
もう、いやっ!出来ることなら殻にこもって密かに練習してからデビューしたい!・・・・悲惨な練習過程はできるだけ人に聴かれたくありませんから。
ほとんどの家庭はピアノがリビングに置いてあります。
みんなのいる部屋で下手な自分をさらけ出すのははあまり気が乗りませんよね。
カッコよく弾けるならまだしも。
ピアノは嫌いではない、教室でのレッスンも一生懸命やってるのに、お家に帰ると練習しないのは、他の理由もあるかもしれませんが、もしかしたらそれかもしれません。そして「練習しなさい!」の声。
もうよけいに、やりたくありません。だって本人にとっては屈辱でしかないから。
その高圧的な声がけ、ちょっと待ってください。
教室のレッスンでは毎回必ず進歩しています。
本人は精一杯頑張っているのです。
まずそれを認めてあげ、「あなたのピアノ聴きたいな」と促し、「難しそうな曲だけど頑張っているね」「ここが上手になってきたね」などと聴き役になって励ましてあげて欲しいのです。
私の子供の頃を思い出すと、先生が非常にきびしかったためレッスンで褒めてもらった記憶はあまりないのですが、家では母が家事をしながら私の練習をそれとなく聴いていて、「さっきのフレーズきれいな音で弾けたわね」とか、「今度の曲も素敵ね」と関心をもって聴いてくれたため、それが励みになり、もっと練習して母に聴いてもらおうと思ったものです。
お家の方のフォローはとても大切です。
教室では上手にできたところはできるだけ褒めるように心がけていますが、お家でも日頃から、どんな些細なことでもよいので認めて褒めてあげてください。
ただ練習しなさい、ではなく、関心をもって聴いてあげることです。
それが練習意欲、そして上達に繋がってゆきます。