2014.10.10
ヒューズ先生のリサイタルが有りました。
前回の講習会では「悲愴の第2楽章は変イ長調で作曲されています。
ベートーヴェンは穏やかな曲には好んでこの変イ長調を使っています。その後のショパンやシューマン等多くの作曲家には好みの調が有りました。」とさらっと述べられました。
「長調12と短調12の調にはそれぞれのカラーが有る」と私達は感じています。
けれども、主人が趣味で弾くギターでは平気で移調して歌っていますし(簡単に移調出来るカポ?とか言う付属品まで有って)
カラオケでも自分の声に合わせてキーを簡単に上げ下げしていますよね。
つまり、調を変えている訳でーー。
何調でも構わないらしく。
これが、ポピュラーだけではなく移調は気にしないと平気で言われる楽器の方もおられてーー。知らなかったーー。
学生時代、杉田谷道先生の講義で
「調にはそれぞれカラーが有るんだ。僕だったら、ハ長調は白かなーー?ニ長調は黄色かなーー?」等と言われながら自分のイメージの色を黒板にどんどん書かれ(学生だった私は演奏法の講義じゃないんですか?今に色が足らなくなるぞー)と思っていると先生も「ああ紫はさっき使ったか。じゃあこれは濃いブルーかな?」等と言われながら1人黒板に向かったまま。
正直、カーネギーホールで演奏された先生が延々何をされているのかと思って見ていたのですが、その情景を今もハッキリ覚えているんですよね。
やはり印象的だったのだと思います。
今になってあの時杉田先生がいかに重要な事を言われていたかが判る様になってーー。
教えを頂くってこういう事でしょうか。
ハ短調は悲劇の調と呼ばれ、多くの作曲家が悲劇的な曲はハ短調で作曲しています。
これが、イ短調やニ短調ではダメなのです。
違うのです。
調の持っているカラーがーーー。
ヒューズ先生もさらっと重要な事を言われたんですね。