2025.05.15
私の中学の時のピアノの先生は兎に角厳しく、1小節弾いただけで
「どうしてそんな音を出すのよ!」と怒声が飛び、
中々次に弾き進めさせて頂けませんでした。
1度私がこの曲をどう作って来たか最後まで聞いて頂きたいーと何度思ったか知れません。
ですから、生徒さんには、兎に角、ん?ん?と思う事が有っても一応最後まで弾いて頂く事にしています。
すると先日、ピアニストの清塚信也さんが
「エリーゼのために」の出だし1小節の弾き方を自分が教えるなら
①始めの1音でその世界を作る時間を使う
②レガート なめらかにつなげる
③ペダルを10分の1ぐらい付けて少しずつ離す
④音を静かにゆっくり、PPPピアニッシシモで肘の重みを少し掛ける
⑤手首で呼吸する
そう話されて、弾き出された「エリーゼンのために」の出だしの美しさに思わず感動。
清塚さんは
「クラシックを習った時、ここまでで2時間コースです(笑)
全然、1小節を弾かせてもらえなかった。
クラシックは音色が大事なのです。」と話されました。
清塚さんの先生は中村紘子さん、その先生は井口愛子先生。
私の中学の時の先生もこの井口愛子先生の愛弟子でしたので、中村さんも私の先生もこういうレッスンを嫌と言う程、経験されたのだと思います。
如何に美しい音色を出せるか、
しかし、早く、1曲弾きたいーーそのどちらの気持ちも分ります。
特に少し弾ける生徒さん程、動画に憧れて、バンバン弾きたがってしまいます。
其れを引き留めて「自分の出した音を聴いて」
と辛抱強く話します。
清塚さんのお話を聴いて、何だかほっとした私です。