2024.12.06
ポピュラー音楽とクラシック音楽の楽しみ方の違いは
「もう作曲家が亡くなっていて、私達はその作曲家がどんな人生を送ったのか、どういう時代に生きていたのかをそれなりに知っていると言う事」だと思います。
この時、この作曲家は不遇の時代だったけれど、この後、彼は押しも押されもしない音楽家になっていくんだよねーーとか、
この時、人生でも音楽家としても絶頂期だったけれど、この後、戦争に翻弄されて大変な人生になるんだよねーーとか。
其れを想うと、遠い国の100年、200年前の作曲家達でも、一人の人間として近くに感じると言うか。
今、Eテレの「3か月でマスターするピアノ」でもピアニストの本田先生が仕上がって来られた生徒さん達にショパンの革命の説明で
「此処で友人がロシアに対して蜂起したと聞いたので少し、明るい長調っぽくなっていますよね。
でもこの後、ロシアから一段と酷な反撃を受け、
その怒りがこの音の変化に込められていますよね。」等と話されています。
主人は「ええー、そうなのかあ?そんな解釈して良いのかあ?」等と笑って聞いていますが、
勿論、これは其々弾く人達、私達の想像に過ぎない訳ですが、これこそが、ポピュラーには無い、クラシックの音楽の味わい方の1つなのです。
有る高校生に
「今、何を弾いてるの?と聞くと
「ソナタ」
「誰の?」と聞くと、いぶかしい顔をして
「誰のってどう言う意味ですか?」と言うので
「モーツアルトのソナタ?ベートーベンのソナタ?」と聞いても暫く考えて、
「ソナタアルバムの2番」等とかと言うので
「それは日本の出版社が勝手に並べただけの順番だから誰に言っても通用しないよ。
モーツアルトならケッヘル番号。
ベートーベンならピアノソナタの何番って判らない?何楽章を弾いているの?」と聞いてもサッパリ判らないらしい???
そう言う彼らには
「貴方達は一番美味しい所を食べていないよね(笑)
何を思って弾いているでしょう。」と話します。
天才と言われた作曲家達も家族の事、健康の事、生活の事、社会の事に翻弄されながら、曲を書き続けています。
私は、小さい生徒さんにも
「この曲の作曲家はドイツの人だね。
ドイツを地図で見てみようか」と世界地図で一緒にドイツを見つけてその作曲家の話をしたり、食べ物の話をしたり、その時代の話をしたり、その曲の話をしたりー。
思いがけず、お子さん達は、良く覚えてくれていて
「先生、この人、前のこの曲も作った人だよね」等と話してくれます。
「そうそう、前の曲を作った時は、大変な時だったけれど、この曲を書いた時は、好きな人と結婚出来て、幸せな時に書いた曲だから、こんなに優しい曲になっているんだね。」と
と話すとウンウンと頷いて聞いてくれます。
ただ、楽譜を読んで、指を動かして弾くのではなく、色々な楽しみ方、味わい方を試して頂ければーーと思います💚