2024.07.17
NHK朝ドラの主人公のモデルは弁護士、裁判官の三淵嘉子さんとの事。
プロフィールを拝見すると
「台湾銀行に勤務だった父親の赴任先のシンガポールで生まれる。」と書かれており、
ん?何処かで聞いた様なーーー。
私の父は祖父が台湾銀行の顧問弁護士をしており、その赴任先のシンガポールで生まれています。
父と三淵さんは小さかったので交流は無かったかも知れませんが、同じ台湾銀行のシンガポール支店で、祖父と三淵さんのお父様は顔見知りだったのでは?と思うと不思議な思いです。
父達もその後、帰国。
祖父は地方出身の自分の母校でも有る東大の学生さん達を門弟として自宅に住まわせ、衣食住のお世話をする代わりに、自分の息子達の其々専属の家庭教師をお願いしていた様です。
今は地方から東京の大学へ進学されるとその生活費だけでも大変ですが、以前はこうやって助け合っていたのでしょうね。
戦後、強制労働のシベリアから奇跡的に帰国出来た父達でしたが、
「シベリア帰りは、共産党に毒されている。」とデマが流布し
(父は終生ロシアと共産党が大嫌いでしたが)
父も職を得られなかったそうですが、戦後企業の中枢で活躍されていた元の門弟の方々のお世話で職に就けたそうです。
正に「情けは人の為ならず」ですね。
父の家庭教師をして下さっていた方は戦後東京工業大学の教授になられ、父は70を越えても上京すると「先生とお会いして来た。」と喜んで帰って来ました。
又、終戦の日が近付いて来ましたね。
父は帰国したその夜、
実母が、何処へ連れ去られたかも判らなくなっている息子を待ち続けながら、1年以上も前に亡くなっていたと知らされ、号泣したそうです。
今日の平和は三淵さんや父達の世代の努力のお陰だと言う事を改めて感じる夏です。