2023.09.06
今年も生徒さんお2人が合唱の伴奏者に挙手して下さいました。
ピアノはソロ楽器ですので、合わせ物の経験は貴重です。
「学校から伴奏譜を頂いたら、直ぐに私に届けてね。」と伝えました。
何故なら、これ迄も100%、合唱の伴奏譜に指使いが書き込まれていないからです(*_*;
ピアニストは指使いが命です。
ウイーン三羽烏の一人と言われたイエルクデームス先生は
「指使いを書き込む事は面倒だ。
しかし、これを怠ると3か月経っても良い演奏は出来ない。」と指導されました。
左手で1小節弾いては右手の鉛筆で書き込む。
右手はもっと厄介で、1小節弾いては右手で鉛筆を持って書き込み、又鉛筆を離して弾いては書き込みの繰り返し。
1,2時間は係ります。
指使いには将棋と同様、定石が有ります。
誰が弾いてもこの音型はこの指だと言う物をどれだけ早く身に付けるかが上達の秘訣です。
何せ88鍵もの鍵盤を10本の指でどうやり繰りして弾くかが大切なのです。
又、指使いを間違えると続けるべき所がプツンと切れてしまったり、離すべき所が続いてしまったりで、何時まで経っても上達しない訳です。
何故か合唱譜はB5が多く、音が小さくて弾きにくいのでコンビニでA4に拡大コピーします。
この音符の大きさは演奏者には重要です。
A4は横に譜面台に乗るのは5枚が限度ですので、5枚貼り合わせます。
何故なら、合唱は繰り返しが多く、譜めくり要員が難しいのです。
以前、大学の先生が伴奏中、いきなり楽譜を下に投げ捨てられた事が有りました。
つまり、譜めくりが遅れた訳です。
恐ろしいーーー。
ですから、出来るだけ譜めくりの必要無い様に、又は、めくり易い所で切れる様に楽譜を作らなければいけません。
私の息子の時の音楽の先生は伴奏と指揮を引き受けた生徒には無条件で通知表に10点満点を下さいました。
音楽家なら、伴奏を弾く事に何十時間の練習を要するか、ご存知だと言う事でしょう。
逆に言えば当然のご配慮です。
以前、高校生の合唱指導をした時、指揮の生徒さんが
「先生、少し休んで良いですか?もう腕がだるくてー」と言われ
「ごめん、ごめん。休んで居て」と私が代わりましたが、20分も両手を挙げて腕を振り続ける事がどれ程キツイか(*_*;
プロの指揮者を見慣れていますので、何気無く見て居ますが、本当に指揮者も重労働です。
挙句に合唱の出来が悪いと指揮者に、指導が入る訳ですから、責任も重大です。
しかし、伴奏者も指揮者もかけがえのない経験です。
頑張ってーーー♡
応援してまーーす。