2018.09.29
有る俳句の番組で東国原さんが、
「自分の俳句は作れても、人の俳句を添削する事は、本当に難しいんです。
まだ自分には10年は係る。」
と言われていました。
高校の時のピアノの先生が
「上手いか下手かは誰でも判る。
しかし大切な事は、どう練習すれば、より良い演奏になるかを教えられるかどうかだ。
将来、人に教えたいなら、しっかり勉強しろ!」
と言われた事を思い出しました。
「音大卒」と言ってもピアノ専攻は学生の2割程度です。
音大は医学部の様に、全ての医療を学んだ後、自分の専門の科を選ぶのでは無く、既に音大を受験する時点で、ピアノで受験すればピアノ専攻。
フルートで受験すればフルート専攻。
ピアノ科以外の学生は、
「副科」と言って少しはピアノも弾けないといけないので、子供さんが弾くバイエルやブルグミュラー程度を急遽受験前に特訓して音大に入ったと言う方も少なくないです。
その方の専門は別の楽器や別の分野なのですから。
つまり、お互いに自分の専攻した楽器以外の知識は素人+α程度しか有りません。
自分の専攻外の楽器は、どうすればより良い演奏が出来るか等の指導は難しいのです。
専門外ですから。
以前高2の生徒さんが来られ、
「声楽で音大へ進学したい。」と言われたので
「では声楽は、大学の声楽の先生をご紹介致します。」とお話しすると
お母様も本人も
「まだどうなるか判らないので、先生で良いです。」と言われるので
「私は、ピアノ科です。
ピアノとソルフェージュ、音楽理論は教えます。
音大で確かに歌も必修科目で勉強致しましたが、声楽の指導は専門外です。」
とお話しても
「先生に教えて頂ければ十分でございます。」と言われたので、
「歯学部生は大学で人体の解剖も行います。
しかし歯科医が心臓手術等される事は有りません。
専門外です。
お嬢さんの心臓手術を歯科医に頼まれますか?」と話すと驚かれていました。
その生徒さんには、ピアノとソルフェージュ、音楽理論は私がご指導させて頂きました。
声楽は大学の声楽の先生に就かれ、無事、音大に合格。
特待生にも選ばれ、卒業後、良い歌の先生になられました(#^.^#)
俳句の添削、拝見していても先生の知識の深さに圧倒されます。
人に教える事の責任を、改めて痛感し、
まだまだ勉強しなくてはと思いました。