2017.11.30
ノーベル文学賞、ミーハーな私はこれまでお聴きした事も無い名前のカズオイシグロさんの「遠い山なみの光」と「日の名残り」を注文。
すると世の中には私の様な方が多いのか「入庫の見込みも立たない( ;∀;)」との事で10日程待ってようやく購入。
ところが、家に居るとレッスンの準備やピアノの練習でなかなか読み進みません( ;∀;)
そこで「ゴルフへ行く。」と言う主人に便乗して紅葉の美しい吉和で一気に読破。
この私が読めたのですから、読み易い文章です。
特に「日の名残り」の「最後の20ページは引き込まれる様に読めた。」と話すと主人は「文章力が有るって事だな。」と笑っていました(#^.^#)
2作とも主人公には大戦の影が付き纏います。
「日の名残り」の執事と言う仕事に大変なプライドを持つ主人公は、自分の主人がナチスに利用されている事を進言すべきーとある人物に執拗に迫られますが、ガンとして受け付けません。
それは、執事の仕事を超えていると言う信念からです。
戦後、ご主人は売国奴と罵られ、失意の内に死んで行くのですが、それでも主人公は迷いを良しとしません。
今、相撲界で騒がれている貴乃花親方の様な頑固さです。
「相撲道」ならぬ「執事道」を貫いた自分にぶれないのです。
生きにくい生き方を通した主人公に言い知れぬ寂寥感を感じる訳ですが、それさえ主人公は認めません。
20代、30代の方には理解し難い主人公かも知れませんね。
演奏会も同じですが、帰り道、どういう感覚が自分に残ったかが、大切です。
この本の読後感は、素直に「良い作品を読めた。」と思いました。
2度3度と読み直すとまた違う感想が持てるかも知れないーと思った晩秋でした。