2015.09.13
ドイツでの初コンサートは忘れもしない
北ドイツハンブルク放送交響楽団
指揮:クリストファ・エッシェンバッハ
ヴァイオリン:ギドン・クレーメル
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第7番
ハンブルクからハノーファーへ勉強に来ていた美保ちゃんが誘ってくれた演奏会。
「私のハンブルク時代の先生がオケで演奏している」と聞いて、わくわくしながら出かけた。
街中より少し郊外にあるお城のようなコンサートホールだった。
音色が圧倒的に「濃い」ものであり、カリスマ的存在のエッシェンバッハの指揮ぶりは、厳格かつ包み込むような大きな音楽で感動的であった。
その時に、北ドイツと南ドイツのオケの音色が微妙に違うことなどを、美保ちゃんから教わった。
ギドン・クレーメルは、文句のつけようがない細部に渡って練りに練った熟練した優美な音色。
演奏会終了後、美保ちゃんの先生とドイツビールを片手に音楽談義。
先生は、医師でもありながら、大学教授かつ演奏家。幼い娘さんを亡くしてから、医師よりも音楽の道を選んだそうだ。
クレーメルの潔癖すぎる性格や、エッシェンバッハの素顔を伺い知ることができた。
あまりに楽しい夜で遅くなってしまい、私の家まで美保ちゃんと送ってくださった。美保ちゃんは、私の家に泊まり、先生にはお土産らしいものが思いつかず、咄嗟に手渡したものは「日本のインスタント味噌ラーメン」
何故なら、先生が、以前来日の際に、福岡公演で「アクロス福岡シンフォニーホールは素晴らしかった♪そしてラーメンも素晴らしい」と言ってくださったので。
大変喜んでお帰りになられた。
あれから、随分と時が経った。
今さっき、テレビ♪クラシック音楽館で
北ハンブルク交響楽団の演奏会で、画面奥を見ていたら、ソリストの斜め後ろに真っ白なお髭で演奏される先生のお姿を発見!!
ヴァイオリンは、アラベラ・美歩・シュタインバッハ―さん
ちょうど、留学時代に、話題になっていたもう一人の「ヴァイオリンの美歩さん」が彼女であることを思いだした。
ハノーファー・ヨハヒムヴァイオリン国際コンクールで入賞し、噂は聞いていた。
思いがけないテレビからの演奏会で昔の思い出を紐解く夜となった。
久しぶりに懐かしい美保ちゃんに、連絡をとってみようかな・・・・。彼女はまだドイツにいるはず。