2018.11.24
今秋は、野田地図、歌舞伎、バレエを鑑賞してきました。
いずれも、古典内容を今のカラーで映し出していく作り手の想いを痛烈に受け取りました。
私にとって野田マップデビューになった「桜の森の満開の下」は、坂口安吾さんを敬愛する野田秀樹さんによる贋作であり、役者のうまさはさることながら、非常に内容が濃いものでした。
歌舞伎は絵本「あらしのよるに」が下敷きとなり、新作ではあっても、内容には従来の古典を織り交ぜながら、古くからのファンも新しいファンを鷲掴みにする分かりやすい内容。
シュツットガルトバレエ団は、セット、踊り子たちの技術、全てにおいてパーフェクトな舞台で、久しぶりに本物を堪能。
マシュー・ボーン振付による映画版バレエ「シンデレラ」は戦争下に生き抜く愛と勇気の脚色で、彼のマジックが画面いっぱいに広がり、相変わらずの観ている人を飽きさせない盛りだくさんな新しい内容。そして最大の魅力は、言葉が聞こえてきそうなほどの舞台。
また面白いのは、魔法使いがイケメンエンジェルとなり、シンデレラを幸せの道へ誘ってくれる。
そして、いつの時代も善人もいれば、悪事を働く人もいるわけで、罪や罰を受け入れながら再生する人たちへの心配りも忘れない最後の演出に、一度しかない人生を謳っているメッセージは、現代人に向けていると思った。
どれも今の人たちを楽しませ、エンターテイナーであることに徹していて、出演者は皆一流だからこそ、本物に触れて感動も生まれるのだろう。
充実したラインナップ。朝晩の冷え込みから冬の足音が聞こえる時期になり、今年もあと1カ月で終わるのだなとしみじみ思う今日この頃です。